2026.06.10
R&D

ワイン製造未利用副産物「ブドウ梗」から新規リグノ CNF「MVF®」を開発

~ 高い汚れ吸着能と保湿性を両立 ・ 第 75 回高分子学会年次大会にて発表 ~

01 ワインの未利用副産物「ブドウ梗」から、ナノレベルまで微細化されたリグニン含有CNF(MVF®)の製造に成功。
02 MVF®配合の洗顔クリーム・パックで、角栓黒ずみ除去・PM2.5除去・保湿の3機能を同時に実証(統計学的有意差を確認)。
03 ヒト反復パッチテスト(RIPT)でアレルギー性接触皮膚炎を誘発しないことを確認。

株式会社Vellsheena(本社:山梨県)の研究開発部は、ワイン製造の副産物として大量に廃棄されてきた「ブドウの梗(こう)」を原料とした、新規リグニン含有セルロースナノファイバー「MVF®」の開発に成功しました。湿式分散技術(高圧衝突型湿式微粒化装置スターバースト®を活用)により、繊維径20~50 nmまで微細化を実現。リグニンを10~15%残存させた独自構造により、化粧品配合試験において角栓黒ずみ除去・PM2.5除去・保湿の3機能を同時に発揮することを確認しました。さらにヒト反復パッチテストにより安全性も確認しており、サステナブルな高機能化粧品原料として実用化を進めます。本研究成果は2026年5月12日、第75回高分子学会年次大会にて発表しました。

ブドウ梗を蒸解・細断したのち、ミルにて湿式・乾式粉砕して繊維長を制御。高圧衝突型湿式微粒化装置「スターバースト®」(245 MPaの超高圧でスラリーを対向衝突)によりナノレベルまで開繊し、リグニン含有CNF(MVF®)を得ることができます。

図1. ブドウ梗からMVF®への製造プロセス(STEP1~STEP4)
図2.MVF®配合洗顔クリーム使用前後の肌マイクロスコープ画像

▶ ピールオフパック配合試験(n=6) ─ PM2.5除去MVF®(固形分2%)配合ピールオフパック(1%・5%配合)を、擬似PM2.5(JIS試験用粉体1-16種 重質炭酸カルシウム)を前腕内側部に付着させた肌に塗布・剥離し、付着量変化を測定。高い除去率を確認しました。

図3. MVF®配合ピールオフパックによるPM2.5除去率の評価

▶ 安全性試験 ─ ヒト反復パッチテスト(RIPT, n=55)55名全員「反応なし」を確認。MVF®はアレルギー性接触皮膚炎を誘発しないことが示されました。

当社はMVF®を高機能化粧品原料として実用化し、地域資源(山梨県のワイン産業)の有効活用と高付加価値化を両立するサステナブルな事業展開を進めます。化粧品メーカー各社へのサンプル提供および共同開発を進めるとともに、日本発の高機能原料としての海外展開を視野に入れた事業を加速させます。

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